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学内研修資料 財務状況 | 学園情報 | 工学院大学 Kogakuin University

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(1)

2013.

3.

29

新入職員研修会

◆学校会計と

学園の財務状況について

(2)

1.学校会計の特徴

1.学校法人会計基準

昭和46年に文部省令第18号として制定された。

学校法人の会計の基礎をなし、会計処理および表示に関しての一定の

基準を示したもので、学校会計に関するルールである。

2.学校法人会計基準の趣旨

私立学校は、それぞれの建学の精神に基づく教育研究活動を、将来にわたり継続 的に実施してゆくことが求められている。

その会計処理についても長期的視点から継続的な運営を可能にすることを前提と した収支の均衡が図られているかどうかを把握するという特性を有している。 また、補助金の配分の基礎となるものとして、学校法人の会計実務において定着 してきた。

3.学校会計と企業会計

学校会計=学校を運営し、その目的とする教育研究を遂行することであり、営利 を目的とするものではない。

教育研究活動が円滑に遂行されたかどうかを計算書類によって財務面 から明らかにする必要がある。

(3)

1.学校会計の特徴

4.説明責任と情報公開

学校法人は、その公共的な使命と役割から見て、大きな社会的責任を有して

おり、私学助成や税制等の面で優遇措置を受けていることも、社会への十分

な説明を果たさなければならない。

まずは全教職員が経営面や財政面の情報を共有し、一人一人が自覚を持ち

改革を進めることが必要である。同時に、社会に対して情報を公開し、理解

と支援を求めることが重要である。

私立学校法では

「財産目録」「貸借対照表」「収支計算書」「事業報告書」「監査報告書」

について利害関係人から請求があった場合には、閲覧に供することが義務付

けられており、積極的な公開努力が求められている

(4)

2.学校法人における計算書類

1.計算書類作成の法的根拠

学校法人が作成しなければならない計算書類は2つの法律に基づいている。 (1)私立学校法第46条、第47条に基づくもの。

会計年度終了後2月以内に評議員会に決算を報告し、その意見を求め なければならない。

その計算書は財産目録・貸借対照表・収支計算書であり、常に各事務所 に備え置くことになっている。

(2)私立学校振興助成法に基づくもの。

経常的経費(教育研究経費・人件費他)の補助を受ける学校法人は、文部 科学大臣の定める基準(学校法人会計基準)に従い会計処理を行い、 財務計算書類を作成し、文部科学省に届けなければならない。

学校法人会計基準は公費助成を受けるため制定されたものとも言える。 <法定監査>

上記法律には監査を実施することが規定されており、私立学校法では監事による、 私立学校振興助成法では公認会計士による監査が求められている。

(5)

2.学校法人における計算書類

2.学校法人が作成する計算書類

(1)

資金収支計算書

この計算書の目的は、「毎会計年度の学園の活動に対応するすべての収入と支出の 内容と、これら資金の収支のてん末を明らかにすること」である。

収入=学生生徒からの授業料、国・地方公共団体からの補助金など。 支出=大きなものは教職員の人件費そして教育研究経費などである。 これらの資金の動きを一覧にしたものが資金収支計算書である。

資金の年度の動きを全て表現しているため補助金の額を決める資料に用いられる。

(2)

消費収支計算書

単に資金収支だけのつじつまが合っているかどうかだけでは、学園が永続的に活動 してゆけるか判断するには不十分です。学園に帰属する収入(返済義務のないもの・ 負債とならないもの)で教育研究活動にかかわる消費支出(注1)を賄うことが必要 になる。この帰属収入から基本金組入額(注2)を控除した残りの消費収入(注3) と消費支出の均衡状態を明らかにした計算書類が消費収支計算書である。

(注1)消費支出・・・当該会計年度に消費する資産の額と用役の対価の合計。

一般に支出というとお金が出ていくことを想像しますが、建物や教育機器のように時の 経過に伴い価値が徐々に減少する(減価償却)分を支出と捉え、消費支出に含む。 (注2)基本金組入額・・・基本金とは、学校教育が安定的に継続的に営まれる様、財産的な基盤になるもの。

その基礎を確保するため建物などの設備投資の際、帰属収入から資産取得相当額を予め 控除するものが基本金組入額。学校法人の資産は自己資金で取得すべきとの考えに基づ いている。

(注3)消費収入・・・帰属収入-基本金組入額 = 消費収入

(6)

2.学校法人における計算書類

(3)

貸借対照表

学園が教育研究活動をはじめ、様々な社会的活動を実行するためには膨大な施設設備 と各種運用財産を必要とします。これを会計では、どの様な資産がいくらあるのか、その 資産はどのような財源をもとに取得された明らかにしたのが貸借対照表である。

学園が保有する資産だけでなく負債や正味財産(基本金+消費収支差額)も一覧すること により、学園の財政状態を表します。正味財産を構成する消費収支差額は、消費収支計算 から算出されることから貸借対照表と消費収支計算書は有機的に結合している。

計算書類の構成

資金収支計算書 消費収支計算書 期首資金 資

出 資

入 期末資金

貸借対照表

負 基

債 等

消費収支差額 帰

基本金組入額

(7)

2.学校法人における計算書類

(4)収益事業に係わる計算書類

私立学校法上の収益事業に係わる計算書類は、私立学校法第26条第3項の規定により 学校会計から区分して作成する必要がある。

この場合の会計処理および計算書類の作成は学校法人会計基準第3条に定めるところに より、一般に公正妥当と認められる企業会計の原則にしたがって行う。

【学校法人工学院大学寄付行為】 (収益事業)

第6条 この法人は、その収益を学校の経営に充てるため、次に掲げる収益事業を行う。 (1)土地貸付業

(2)建物貸付業 (3)駐車場業

(8)

3.基本金について

1.学校法人における基本金の定義

学校法人の設立時、教育に高い理想を持った篤志家の寄付によってもたらされた、学校の 教育研究活動に欠くことのできない資産(校地・校舎・教育研究用の機器備品・図書など) の基本財産を基本金という。

設立以降の学校活動の中で新たに教育の充実向上のため(継続的に持ち続ける意思をもっ て)追加取得した教育研究活動に欠くべからざる資産も基本金という。

寄付は無償で出損されたものであるため、寄付者になんらの財産権も生じません。この点が 会社への出資と根本的に異なる点である。

2.基本金の種類

学校法人会計基準第30条で基本金の種類を次の4つに規定している。 【1号基本金】 校地、校舎、機器備品、図書などの固定資産の取得額

【2号基本金】 将来、固定資産を取得する目的で積み立てた預金などの価額 【3号基本金】 奨学資金、研究基金などの資産の額

(9)

4.

主な経営指標(収支性をみる)

(1)帰属収支差額比率

(帰属収入-消費支出)

帰属収入

◆収支状況を見るうえで最も基本的な比率。プラスが大きいほど、学校教育 諸条件の維持向上のための施設設備への充当が可能となるため高い値が望 ましい。マイナスの場合は自己資金を取り崩すことになる。

(2)人件費比率

人件費

帰属収入

◆低い値が良いとされているが、この比率が高いのは教育の根幹である人に お金をかけているとして評価する見方もある。

0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0%

2007年度2008年度2009年度2010年度2011年度 4.4% 10.1% 9.4% 8.9% 9.5% 40.0% 42.0% 44.0% 46.0% 48.0% 50.0% 52.0% 54.0% 51.1%

49.3% 49.3% 49.8% 45.5%

52.9%

(10)

4.

主な経営指標(収支性をみる)

(3)教育研究経費比率

教育研究経費

帰属収入

◆教育研究活動の維持・発展のためには不可欠なものであり、消費収支の 均衡を失わない限りにおいて高い値になることが望ましい。

(4)管理経費比率

管理経費

帰属収入

◆教育研究活動のために支出された以外の経費。学校法人の運営のため には、ある程度の支出はやむを得ないが比率としては低い値のほうが 望ましい。

28.0% 29.0% 30.0% 31.0% 32.0% 33.0% 34.0% 35.0% 36.0% 37.0%

2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 私大平均 36.7% 34.0% 33.6% 32.8% 34.3% 30.9% 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0%

2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 私大平均 6.7%

6.2% 6.7%

8.2%

9.9%

(11)

5.

主な経営指標(安全性をみる)

(1)自己資本構成比率

自己資金

総資産

◆学校法人の資金の調達源泉を分析するうえで重要な指標。 高い値ほど財政的に安定していると評価される。

(2)流動比率

流動資産

流動負債

◆1年以内に支払わなければならない流動負債に対して、現預金や1年以内に 現金化が可能な流動資産がどの程度用意されているかという、短期的な支払 い能力を判断する指標で高い値が良い。

0.0% 100.0% 200.0% 300.0% 400.0%

2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 私大平均 217.7%

261.2%

309.6%

243.4% 246.1% 236.6% 85.0%

86.0% 87.0% 88.0% 89.0% 90.0% 91.0%

2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 私大平均 89.3% 89.6% 89.8% 89.5%

90.7%

87.2%

(12)

5.

主な経営指標(安全性をみる)

(3)基本金比率

基本金

基本金要組入額

◆この比率の上限は100%。100%に近いほど未組入額が少ないことを 示している。未組入額があるということは借入金又は未払金をもって 基本金組入対象資産を取得していることを意味する。

したがってこの比率は100%に近づくほうが望ましい。

(注)私大平均:平成22年度 医歯系法人を除く大学法人の平均(日本私立学校振興・共済事業団 調査より)

95.0% 96.0% 97.0% 98.0% 99.0% 100.0%

2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 私大平均 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

(13)

6.トピックス

1.学校法人会計基準の改正(平成25年3月現在)

<適用>

平成27年4月から施行予定。 <目的>

私立学校の特性を踏まえた私立学校の振興に資するだけでなく、「一般に分かりや すく、かつ学校法人の財政及び経営の状況を把握できるもの」となるよう、以下の ように 改善・充実を図る。

(1)社会から一層求められている説明責任を果たす。 (2)学校法人の適切な経営判断に一層資するものとする。 <改正内容>

(1)「資金収支計算書」に付属する表として「活動区分別資金収支表」を作成する。 (2)「消費収支計算書」を「事業活動計算書」に名称変更する。

(3)「貸借対照表」は注記の充実、表示の明瞭性の向上を図る。

流動・固定の区別ができるように(勘定科目に)長期又は短期等の文言を付す など表示上の工夫をする。

2.消費税法の改正(平成24年8月)

<税率>消費税の税率を段階的に引き上げ。

現在5%→平成26年4月1日から8%→平成27年10月1日から10% <財務部として考えておくべきこと>

(1)増税による収支への影響(経費負担増/収支が悪化)とその対応。

(2)経過措置への対応。※一定の条件に該当する場合は旧税率(低い税率)が適用される。

参照

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